年末年始の期間はイベントが多く、お出かけをする方が増える時期です。
また、帰省や旅行で家を空けることが多くなるため、空き巣被害のリスクも高まります。
最近では、リアルタイムでSNS投稿をすることにより、空き巣被害に遭うことも珍しくありません。
今回は、侵入窃盗の認知件数やマンションが空き巣に狙われる要因、空き巣の発生が少ないマンションの特徴、年末年始の防犯対策について解説します。
警察庁「住まいる防犯110番」によると、2020年における侵入窃盗の認知件数は44,093件となっています。
侵入窃盗のうち、約21,030件は住宅で発生しており、全体の約5割ということです。
構造別では、一戸建て住宅37%、共同住宅(3階以下)9.3%、共同住宅(4階以上)4.3%となっており、一戸建て住宅の窃盗が増加傾向にあります。
(参考:警察庁 「住まいる防犯110番」)
また、警察庁「令和2年の刑法犯に関する統計資料」によると、住宅で発生した侵入窃盗の手口別割合については、空き巣が62.2%と約6割が被害に遭っていることがわかっています。
(参考:警察庁「令和2年の刑法犯に関する統計資料」住まいる110番)
マンションはセキュリティがしっかりしていると考える方が多く、部屋の鍵をかけずに外出するケースがめずらしくありません。
マンションでは住人同士のかかわりが薄く、出入りする方が不審者と見分けることは困難です。
そのため、エントランスや玄関前をうろついていたとしても、不審者と認識されないケースもあります。
また、部屋の電気により、外出の時間帯を把握されるケースにも注意しなければなりません。
無締りまたはガラス破りなどにより、窓やベランダから侵入される可能性が高くなります。
エントランスにオートロックが設置されていたとしても、この手口は有効になるため、注意が必要です。
マンション1階への侵入が容易である場合にも狙われやすくなります。
侵入窃盗犯は、事前に下見をするケースが少なくありません。
公共性の高い施設では、下見する場所として都合がよいため、マンションのそばに公園がある場合は警戒する必要があります。
マンション周辺に街灯が多く、夜でもある程度の人通りが多い場所です。
明るい場所であれば、逃走している姿も確認できることもあります。
人通りが多すぎると、人混みに紛れてしまう場合もあるため、適度な人通りのあるマンションがよいでしょう。
死角がほぼなく、見通しが良いマンションは、侵入窃盗犯が嫌がる場所でもあります。
犯行を見られたり、逃走中も目撃される可能性が高いためです。
マンションに侵入窃盗犯がいた場合、周辺に交番や警察署があれば、通報してすぐに駆けつけてくれます。
場合によっては、侵入窃盗犯が逮捕される可能性もあるため、マンションの近くに交番や警察署があれば、抑止力として機能するでしょう。
郵便物が溜まっていると、留守にしていることに気づかれる場合もあります。
帰省や旅行などで長期間の留守になることがあれば、配達物を止めてもらうか、近隣の親しい方に預けてもらうなどの対策が必要です。
夜に電気が消えていると、留守とわかり、空き巣に狙われる可能性もあります。
照明を自動的に点灯できるものにすれば、防犯対策としても有効です。
前述したとおり、空き巣は窓からの被害が多く発生しています。
窓に防犯フィルムを貼ると、割れにくくなり、防犯性を高めることが可能です。
CPマーク認定の防犯フィルムであれば、警視庁も認める5分以上の防御性能がある商品として、防犯性が高いため安心です。
SNSでは、日頃の生活の様子などを投稿していると、思わぬかたちで住まいがバレてしまうこともあります。
例えば、背景の建物や景色、お店などです。住まいが特定されたことを知らずにリアルタイムで帰省や旅行の様子をSNSで投稿していると、留守であることがわかってしまう可能性が高くなります。
また、旅行先で高級バッグやネックレスなどを購入した様子をSNSで投稿すると、空き巣のターゲットにされやすくなるでしょう。