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メガバンク3行が固定金利引き上げへ…変動金利との違いは?

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メガバンク3行(三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行)が2023年8月1日、固定金利を引き上げたと発表しました。
引き上げの理由は長期金利(10年物国債の利回り)が上昇したためです。

新規で借り入れる固定型の金利で、三菱UFJ銀行は0.09%幅引き上げて3.56%(最優遇金利は0.78%)、三井住友銀行は0.10%幅引き上げて3.54%(同0.89%)、みずほ銀行は0.05%幅引き上げて3.30%(同1.20%)となっています。

引用元:朝日新聞デジタル「住宅ローンの固定金利、メガバンク3行が引き上げ 今後さらに上昇か」

日銀の長期金利の上限引き上げは影響していないとのことです。

しかし7月31日の東京債券市場では、長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが一時0.605%まで上昇し、2014年6月以来、約9年ぶりの高水準となっていました。

28日には日本銀行がYCC(イールドカーブ・コントロール ※詳細後述)の修正を決定したことを受け、長期金利の上昇圧力が高まっているといえるでしょう。

YCCとは?

YCC(イールドカーブ・コントロール)とは、企業や個人がお金を借りやすい環境をつくるために長期金利と短期金利の誘導目標を操作し、長短金利を低く抑える政策です。

長期金利の上限は0.5%を目途とした上で、市場動向に応じて0.5%を一定程度超えることが容認されています。
一般的には国債の満期が長くなるほど利回りも上がります。

YCC(イールドカーブ・コントロール)の問題点は、債券利回りを日銀が押さえ込むことにより、市場機能が失われる可能性がある点です。
また、日銀の国債保有が際限なく増えることにより、将来大きな含み損を抱えるリスクが高くなることが懸念されています。

住宅ローンの固定金利とは?

住宅ローンの固定金利とは、一定期間の金利が固定されているものです。
大きく分けて「全期間固定金利型」と「固定金利選択型(特約型)」があります。

全期間固定金利型

借入時の金利が返済開始から終了まで固定されているタイプを指します。
住宅金融支援機構や民間金融機関が提携して取り扱う「フラット35」があります。

借入期間中の金利は変わらないので、返済プランを立てやすいのが大きな特徴です。
これにより金利上昇による返済額の増加を心配しなくてすみます。

ただし変動金利に比べ金利が高い傾向にあります。毎回の返済額も高く、市場の金利が下落傾向でも金利は下がりません。

固定金利選択型(特約型)

借入当初から2年、3年、5年、10年、15年など、一定期間中は固定金利で、その期間が終了すると変動金利になるタイプです。
固定金利期間が短いほど当初の金利が低くなります。

また、全期間固定金利と比べても金利が低く設定されています。
固定金利は、長期金利に連動します。

変動金利は、短期金利と連動します。変動金利は、約20年ほど変化はみられません。

変動金利とは?

借入期間中に金利が変動するタイプのものです。
返済期間中に金利が上昇するだけでなく、下落する可能性もあります。

変動金利は、固定金利型より金利が低く設定されているのが特徴です。
また、金利が下がった場合には利息の支払額が減ることもメリットのひとつです。

適用金利は金融機関によって異なりますが、一般的には年に一度見直される傾向にあり、市場や経済的な状況により大きく変動する場合があります。
ちなみに「全期間固定金利型」と「固定金利選択型(特約型)」、「変動金利」3つの中では「全期間固定金利」が最も金利が高いです。

メガバンク3行が固定金利を引き上げた背景

固定金利を引き上げた背景には、利ざやが回復するという期待感や銀行の株価の上昇などが挙げられます。
一方、マイナス金利政策については変更がみられないので変動金利は影響を受けないと考えられるでしょう。

今後はさらに住宅ローンの固定金利上昇が予想されています。

固定金利と変動金利のどちらが良い?

固定金利と変動金利はどちらもメリット・デメリットがあります。
そのため、どちらを選択するのかは、ご自身の資産状況やライフプランによって異なります。

一般的には、返済計画が明確で、一定期間まで返済額の負担を抑えたい方には「固定金利」、貯蓄または収入に余裕のある方や世帯年収が増える見込みのある方には「変動金利」が適しています。

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