蜂やねずみ、アリなど、さまざまな害虫の発生により、業者に依頼する方も多いのではないでしょうか。
しかし、予想以上に料金を請求されたり、追加料金が発生したりするなど、金額について不信感を持つ方も少なくありません。
場合によっては悪徳業者が存在している可能性もあるのです。
賃貸物件で害虫が発生した場合は、一般的に入居者が費用を負担するケースが多いです。
なぜなら、民法上の善管注意義務が課せられているためです。
入居者(賃借人)は、建物に対する一般的・社会的に要求される程度の注意義務を負うため、害虫が発生しないように対策をとったり、もし発生した場合には駆除を行うなど入居者が対処する必要があります。
しかし、オーナー側が負担しなければならないケースもあります。
入居者が引っ越して間もないのに害虫が発生しているケースです。
前に住んでいた入居者が原因で、原状回復の際に対応を怠っていたパターンがあります。
このケースでは入居者にはまったく落ち度がなく、管理者の責任と考えられます。したがって費用負担はオーナーとなるのです。
たとえば、物件の共用部分や軒下など、入居者の部屋以外で害虫が発生している場合には、オーナー側が費用を負担することになります。
一般的には、低階層(1~2階)の方が虫が侵入しやすいと言われています。
地面に近いことで、高層階よりも侵入する確率が高くなるためです。
下の階に飲食店が入っているような物件では、害虫が上がってくる可能性が高いです。
清掃や生ゴミの処理状況などによっても異なります。
衛生的ではない店が入ってる物件は注意が必要です。
近年、害虫・害獣駆除サービスの高額請求トラブルが相次いでいます。
悪質な事例では、インターネット上で「ゴキブリ駆除2800円から」と書かれていたものの、実際は10万円以上の支払いを求められたというケースもあります。
スズメバチの駆除には「特殊な機械が必要」と言われ、5万円追加請求したあと、さらに「巣が4つ見つかった」と言われ、合計20万円請求された事例もあります。
自宅でムカデが出た際、インターネットで駆除専門業者を見つけ依頼したところ、薬剤散布30万円、今後、ムカデが出ないよう薬剤散布の追加で30万円を請求された事例。
さらに屋根裏でマムシを見つけたといわれ、捕獲代も合わせて約83万円の高額請求をされたケースもあります。
引用元:広島県「害虫駆除・害獣駆除の高額請求にご注意ください!」
ひょうご消費者トラブル情報vol.39~「あなたの知らない危険な手口」
実際に利用した口コミやお客様の声を事前に調べておくことで、信頼できる業者であるかをある程度確認できます。
害虫駆除は高い専門性が求められます。
これまでの実績があるかどうか、公式サイト等で確認しておきましょう。
また、スタッフの中に防除作業監督者やしろあり防除施工士などの資格保有者がいるかどうかも業者選びの判断材料になります。
害虫の種類や駆除する範囲、作業内容、作業場所などによって金額が異なります。
たとえば、侵入口の封鎖や空間消毒、屋根裏清掃、出張費などがあります。
料金が明確ではなく「応相談」などと記載しているところは注意が必要です。
業者に依頼した際、作業当日に具体的な内容を説明していることが重要です。
当日、どんな作業を行うのか、薬剤はどのようなものを使用するのかなどを聞いておきましょう。
作業後もアフターフォローがしっかりした業者を選ぶことも大切です。
害虫を除去してもすぐに大量発生することも珍しくありません。
悪質な業者の場合は害虫をしっかり除去していない可能性もあります。
優良な業者は、無料の保証期間を設けていることが多いです。
保証期間は業者に異なるため、確認しておくとよいでしょう。
害虫駆除の費用負担は、部屋の中は入居者、共用部分はオーナー側が負担するのが一般的です。
しかし、業者に依頼すると、高額請求されるトラブルが増加傾向にあります。
業者の実績や口コミ、料金、アフターフォローなど、事前に調べながら相見積もりをとって比較することが大切です。