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物件価値は下がる?下がらない?浸水想定区域の家を購入する際の注意点について

台風やゲリラ豪雨により、洪水・浸水の被害が増加傾向にあります。
そのため、ハザードマップを活用し、物件購入の参考にしている方も少なくありません。 

洪水ハザードマップとは

洪水や大雨による被害が発生した際に安全に避難できるよう、洪水浸水想定区域図に記載したものです。
水防法の規定に基づき作成されたもので、水害の危険度を知ることできます。

避難時の危険箇所や避難場所が記載されています。1000年に1回の大雨を想定して作成されています。

洪水浸水想定区域について

洪水浸水想定区域とは、河川が氾濫した場合の浸水が想定される区域を指します。
浸水想定区域は、洪水浸水想定区域と内水浸水想定区域、高潮浸水想定区域の3種類があります。に分けられます。

内水浸水想定区域とは、下水道の排水処理が追い付かなくなるほどの降雨が発生し、浸水が想定される区域を指します。
高潮浸水想定区域とは、想定最大規模の高潮を前提とする区域を示したものです。

物件が浸水想定区域などであるかどうかは、浸水想定区域は、国や都道府県が作成している「洪水浸水想定区域図」や市町村が作成している「洪水ハザードマップ」で確認できます。

ただし、浸水想定区域に該当しないからといって、水害リスクが今後発生しないとはかぎりません。

浸水想定区域の家を購入する際に注意すべきこと

浸水深

家を購入する際にチェックするべきことは、浸水の深さを示す「浸水深」です。
たとえば、木造一戸建てでは、0.5mまでが床下浸水、0.5mを超えると1mで1階部分の床上浸水が発生、3mになると2階部分の床上浸水、5mで水没します。

宅盤と基礎高の高さを確認するとよいでしょう。
浸水想定区域に物件があっても直ちに不動産価値が下がるわけではありません。
浸水リスクは不動産価格に織り込み済みであるためです。

しかし、実際に浸水被害にあった物件は、一般的に一般的には2〜3割程度、価格が下がる傾向にあります。
また、家を購入後に浸水想定区域に含まれた場合は、購入時の相場より不動産売却価格が下がる可能性も高くなるでしょう。

地盤調査の必要性

浸水した不動産を購入する際は、地盤調査するのも方法の一つです。
地盤が軟弱になっている可能性もあります。

調査費用は方法により異なりますが、5万円〜25万円程度が相場となっています。

ホームインスペクションの有無

ホームインスペクションとは、ホームインスペクター(住宅診断士)が住宅の劣化状況や欠陥などを客観的に診断 することです。
ホームインスペクションが実施された物件であれば、調査結果を開示することで十分な耐久性が示され、買主も安心して家を購入することができます。

避難場所を確認しておく

水害の発生に備え、避難場所を確認しておくことも重要です。
早めに浸水想定区域の外側へ避難することが必要になります。

物件が家屋倒壊等氾濫想定区域内にある場合は、早期の立退き避難が必要です。

水害ハザードマップの説明が義務化

2020年(令和2年8月)より、宅地建物取引業法施行規則が改正され、重要事項説明時に不動産取引業者は、契約時に水害リスクに関する説明が義務付けられています。

水害ハザードマップを添付し、対象となる不動産の場所を示すことが義務化されているので、浸水被害が生じた事実や浸水想定区域に建つ不動産であることは、買主に告知しなければなりません。

告知せずに売買を行った場合、売主は「契約不適合責任」を問われる可能性があります。
契約不適合責任に問われると、売買代金の減額請求や売買契約を解除されたり、損害賠償請求の対象となりえます。

まとめ

洪水浸水想定区域とは、河川が氾濫した場合の浸水が想定される区域を指します。
物件が浸水想定区域などであるかどうかは、「洪水浸水想定区域図」や「洪水ハザードマップ」で確認できます。

浸水想定区域の家を購入する際は、浸水の深さを示す「浸水深」を確認することが重要です。
また、地盤が軟弱になっている可能性もあるため、必要に応じて地盤調査を行うのも一つの方法です。

ホームインスペクションが実施された物件であれば、調査結果を開示することで十分な耐久性が示され、買主も安心して家を購入することができます。
また、水害の発生に備え、避難場所を確認しておくことも重要です。

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