マンションを借りる場合や購入する際、自動車を運転する人にとって気になるのが駐車場です。
月額の駐車料金が気になりますが「駐車場の種類はどんなのがある?」「できれば屋根付きが良い」など、マンションの駐車場の種類について気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、マンションでよく使われる駐車場の種類や特徴、統計によるマンション駐車場の使用状況や注意点などを解説します。
マンションによってさまざまなタイプの駐車場があります。1つずつ解説します。
もっとも一般的な駐車場で、平地に区画線を引いて枠内に駐車するタイプです。
平置き駐車場とも呼ばれています。
平面式駐車場は、重量制限や高さ制限がありません。
建築・管理コストも抑えることが可能です。
ただし、1階や地下は高さ制限を設けている場合があります。
また、入出庫の際に待ち時間もなく、スムーズに車の出し入れができます。
天候によっては不便なケースがあります。
例えば、雨の日は乗り降りがしにくく、真夏は車の温度が上昇します。
近年の猛暑で、車内が40℃を超えることも少なくありません。
また、雨ざらしになり、車が汚れやすくなります。
平面式駐車場は、囲いもなく誰でも近づけることができるため、車上荒らしなどのリスクも高くなります。
ご自身で車を運転して駐車します。
ショッピングモールの駐車場をイメージするとわかりやすいです。
屋根があるため、雨天時にも車の乗り降りが簡単で車が汚れにくいです。
また、ある程度のスペースを確保しているケースが多く、車高の高い車でも止めることができます。
駐車場のスロープを上る必要があり、駐車までに多少の時間がかかるでしょう。
平面式駐車場と比較すると、建築・管理コストが高くなります。
その名の通り、機械を使って自動車を乗せ、運搬・入出庫するタイプです。
地上二段式・ピット二段式・昇降横行式(パズル式)・垂直循環方式・エレベーター方式などの種類があります。
敷地が狭い都市部でもある程度の駐車台数を確保することが可能です。
また、機械の中に無断で立ち入る人が少ないため、盗難や車上荒らしのリスクを抑えられます。
パレットに自動車を乗せて運搬するので、入出庫に時間がかかります。
設置や修繕費など、維持・管理に関するコストが高くなります。
また、駐車できる自動車の大きさが制限されるため、注意が必要です。
国土交通省のマンション総合調査によると、平面式駐車場がもっとも多く約67.5%、次いで機械式駐車場が約27.9%、立体自走式駐車場が約4.6%となっています。
(参考:国土交通省「平成30年度マンション総合調査結果〔データ編〕1⑧(1) 住宅部分の駐車場の有無及び種類別設置状」)
マンションを借りるまたは購入する際に、必ずしも駐車場を利用できるとは限りません。
駐車場の台数が少なく、すでに満車であることもあるので注意しましょう。
また、自動車を複数台所有していても、1戸1台と制限しているケースもあります。
特に分譲マンションでは、規約や使用細則で駐車場の細かなルールが定められていることが多いです。
一方、建築基準法上は、マンションに駐車場の設置義務がないため、そもそも駐車場を設けていない物件もあります。
都心部では、月額の駐車料金は高い傾向にあります。
住宅情報サイトの中には、駐車場代込みの家賃が掲載されている場合もありますが、必ずしもお得とは限りません。
駐車料金を安くするためには、大家さんや不動産会社と値下げ交渉をする必要があります。
平面式駐車場では、何者かが無断駐車をする可能性もあります。
見つけた場合は、管理会社や警察に通報するなど、早めに対応することが大切です。