仕組みや注意点は?リバースモーゲージのメリット・デメリットについて解説

2021.09.16

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新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、収入が大きく減り「老後の貯金ができないからどうしよう。」などと、老後の資金について不安になることはないでしょうか?
そんな方に老後資金を確保する方法の一つとして注目されているのが「リバースモーゲージ」です。

ここでは「リバースモーゲージ」の仕組みや住宅ローンとの違い、メリット・デメリットなどを解説します。
これから「リバースモーゲージ」の利用を検討する方や仕組みを理解したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも「リバースモーゲージ」とは?

高齢者が自宅に住み続けながら、自宅の土地や建物を担保にして融資を受ける方法です。
自宅の所有者が亡くなった際に自宅等を売却したり、その他の金融資産により一括返済する仕組みです。

担保する不動産は、一般的には戸建てのみでマンションは対象外となっているケースがほとんどです。
対象は、55歳以上、60歳以上のシニア向けローンです。
金融機関により、年齢の上限が設けられていることがあります。毎月支払うのは利息のみです。

お金の受け取り方

一括で受け取ることも可能(一括方式)ですが、限度額まで自由に借り入れができる極度額方式、一定の年数を定額で借り入れる年金方式があります。

リバースモーゲージの種類

自治体または社会福祉協議会が運営している公的なリバースモーゲージ、民間の金融機関が提供するリバースモーゲージがあります。

不動産担保生活資金

公的なリバースモーゲージは、不動産担保生活資金といいます。
以前は「長期生活支援資金」と呼ばれていました。
資金使途は、生活費・医療費などに限定されています。

不動産担保生活資金の特徴

対象者
  • 原則として65歳以上であること(単独所有又は配偶者との共有のみ)
  • 借入世帯が市町村税の非課税世帯または均等割課税世帯程度の低所得世帯
物件の対象

一戸建て住宅で担保不動産(土地)がおおむね1,500万円以上 マンションは貸付の対象外になっています。

  • 貸付限度額:居住用不動産(土地)評価額の70%
  • 金利:年3%または長期プライムレートのいずれか低い利率
  • 連帯保証人が必要:推定相続人から選任します

不動産担保生活資金は、他にも生活保護が必要である方向けに「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」があります。

民間のリバースモーゲージ:民間のリバースモーゲージは、資金使途に制限がありません。
金融機関により、相続人が残った債務を返済する「リコース型」や相続人が残った債務の返済が不要の「ノンリコース型」などがあります。

金融機関により利用条件や融資額も異なり、さまざまな差別化を図っています。

内閣府の「平成30年版高齢社会白書」では、リバースモーゲージの普及が掲載されています。

(参考:内閣府「平成 30 年版高齢社会白書(抄))
https://www.fsa.go.jp/policy/koureisyakai/2s2s_01.pdf

リバースモーゲージと住宅ローンとの違い

リバースモーゲージと住宅ローンはどちらも返済義務があり、自宅を担保にして金融機関から融資を受ける点は同じです。
しかし、返済方法や資金調達の目的が異なります。

住宅ローンは、自宅を担保として月々の元金と利息の返済を行います。
主に住宅購入を目的として融資を受けます。

リバースモーゲージは、すでに所有している自宅を担保として、月々は利息のみの返済を行います。
資金使途は、生活費や医療費、レジャーなど幅広い目的に利用します。

返済は、死亡後または契約期間終了後に担保不動産の売却代金を元金の返済に充てます。
また、不動産を売却したくない場合は現金での一括返済も可能となります。

リバースモーゲージのメリット・デメリット

リバースモーゲージは、老後資金を確保できる仕組みですがメリットだけでなくデメリットもあります。それぞれ解説します。

リバースモーゲージのメリット

老後の支出を減らすことができる

住宅ローンでは、元金と利息どちらも支払う必要がありますが、リバースモーゲージでは月々の利息のみなので負担が少なく、支出を減らすことができます。

返済期限を気にしなくてもよい

住宅ローンは返済期間がありますが、リバースモーゲージでは死後にまとめて返済するので 返済期限を気にすることなく利用できます。

自宅を売却せずに住み続けられる

高齢になってから自宅を売却するのは大きな負担となります。
自宅を売却せずに住み続けながら借り入れができるので、生活費の不安が軽減されます。

したがって、慣れ親しんだ自宅に住み、老後破綻を防ぐことは大きなメリットとなります。

一方、子どもなどの相続人が残債を返済すれば、売却せずに引き継ぐことができます。
契約条件によっては、配偶者住み続けられるケースもあります。

資金使途が自由 民間のリバースモーゲージであれば、生活費以外にもレジャーやリフォーム、老人ホームの入居に関する資金など、資金を自由に活用することができます。

リバースモーゲージのデメリット

金利変動リスクがある

景気に左右される変動金利を採用している商品が多くあります。
金利上昇リスクで月々の利息の支払いが増える可能性や借り入れ額が減少することがあります。

とはいえ、変動金利はリバースモーゲージ以外にも住宅ローンをはじめ、多くの金融商品に採用されています。

住宅の評価額に制限がある

金融機関によって担保評価額に下限が設定されていることがあります。
下限を下回ると、リバースモーゲージを利用できない可能性があります。
事前に評価額を確認しておきましょう。

不動産価格の下落リスク

リバースモーゲージの融資額は、自宅の価値で決まります。
何十年後に建物や土地の価格が下落している可能性も十分あります。

担保評価額は基本的に毎年見直しされるので、不動産の価格下落により融資額が減少するリスクがあります。

長寿リスクがある

リバースモーゲージの融資は限度額が設定されているので、長生きにより限度額まで早く使い切ってしまう可能性もあります。

まとめ

ここでは「リバースモーゲージ」の仕組みや住宅ローンとの違い、メリット・デメリットなどを解説しました。
自宅に住み続けながら融資を受けられる老後資金の調達方法として注目されていますが、金利変動や評価額下落などのリスクにも注意しなければなりません。
申し込みの際は、年齢条件や利用条件を金融機関のサイトなどで確認しましょう。

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