港区の白金高輪エリアの再開発が計画されています。
「白金一丁目西部中地区第一種市街地再開発事業」と名付けられこの計画には、東急不動産、大成建設、三井不動産レジデンシャル、大成有楽不動産、日本郵政不動産の5社が参加しています。
2024年2月7日に東京都知事から権利変換計画の承認を受けました。
再開発によって安全な都市基盤の形成による地域防災機能の強化、まちの新たなにぎわいの創出、良質な都市型住宅の導入と工場機能継続のための環境整備を図ることが目的とされます。
このプロジェクトは2025年6月に本体工事が開始され、2028年度に完成する予定です。
2024年5月現在では既存建物の解体工事が進められています。
(参考:東京都 都市整備局 報道発表資料)
プロジェクトは東京メトロ南北線/都営三田線の「白金高輪」駅から徒歩約3分の場所で、約1.6ヘクタールの地区を占める事となります。
A街区とB街区からなるエリアには高層マンションが建設される予定です。
加えて計約980戸の共同住宅や、商業施設、子育て支援施設も整備されます。
広場も設備予定で「地域交流スペース」として地域の交流拠点としての期待も高まります。
さらに、区画道路も再整備され、災害時などに機能する基盤整備が行われます。
また、災害時には帰宅困難者のための一時滞留スペースや防災備蓄倉庫も配置され、地域の防災対策に貢献します。
南側のエリアはA街区、北東側はB街区となっており、B街区はB-1街区とB-2街区に分かれています。
北側の広いエリアは約3300平方メートルの広場として整備される予定です。
この広場は周辺に類を見ない規模であり、完成後は周辺住民にとって公園のような場所となるでしょう。
各街区の規模や用途は、以下の通りです。
A街区に建設されるタワーマンションは、高さ最大約140メートルで、高層棟と中層棟に分かれています。
高層棟は39階建て、中層棟は14階建てです。
このタワーマンションは総戸数973戸、地下には263台の駐車場が設けられる予定です。
また、各部屋の間取りごとの戸数も下記のように公表されております。
B-1街区とB-2街区には、それぞれ4階建てのビルが建設されます。
B-1街区のビルでは1~2階が工場や事務所、3~4階が住宅スペース。
同様に、B-2街区のビルでは、1~2階が店舗、3~4階が住宅となります。
これらの配置は、地域の現地権者のニーズを考慮したものです。
再開発地の東隣には高さ141メートルの42階建ての「白金タワー」が、さらにその東側には116メートルのオフィスビル「NBFプラチナタワー」が立地しています。
また、北東側には2022年に完成した「白金ザ・スカイ」があります。
この建物は、東・西に分かれた2つの棟からなり、高い方の東棟は45階建てで高さ156メートル。
両棟合わせて総戸数は1246戸に達し、多くの著名人も住んでいるといわれています。
再開発地の西側には、かつて日本郵政が使用していた古い宿舎があります。
この宿舎は古い団地のような外観をしており、現在は閉鎖されています。
一方、再開発地の東側には、古くからあるアパートや戸建てが並び、町工場もいくつかあります。
建物の多くが古く、下町の雰囲気を醸し出しています。
今回の再開発で新しい地区が誕生することにより、「洗練された都会らしさ」と「情緒あふれる下町らしさ」、両面の魅力を併せ持つエリアになりそうです。
新たな施設や住人の憩いの場となる公園の設立など…再開発によって白金高輪エリアに住む住人にとってより良い生活を送れるようになるのではないでしょうか。
また、この再開発による周辺地域の不動産価格の変動などにも今後注目です。