マンションのオーナーが知っておきたい給水設備の耐用年数や点検について解説

2022.12.12

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アパートやマンションでは、給水設備のトラブルが生じることも少なくありません。
オーナーは、重要なライフラインである給水設備の維持・管理について知っておくことが大切です。

今回は、給水設備の耐用年数や点検などについて解説します。

給水設備とは?

給水設備は、上水道からアパートやマンションなどに水を供給する設備全般を指します。
主に給水管や貯水槽、給水ポンプ、給湯設備などがあります。

給水管

水道本管から建物内の各家庭に水を引き込むための配管です。
給水管の種類は「ステンレス鋼管」「ダクタイル鋳鉄管」「水道用ポリエチレン管」「耐衝撃性ビニル管」などがあります。

貯水槽

水道本管から引き込む受水槽や屋上などに設置される高置水槽などを活用し、水を一時的に溜める設備などの総称です。
受水槽は、建物の1階や地階に設置されています。高置水槽は、建物の屋上などに設置されています。

給水ポンプ

受水槽に貯水された水に圧力をかけて各家庭の蛇口に給水するためのポンプです。
給水ポンプは「揚水ポンプ」「加圧ポンプ」「増圧ポンプ」の3種類があります

揚水ポンプは、受水槽に貯水された水を高置水槽まで汲み上げるポンプです。
大型マンションなどに利用され、電気代が抑えられるメリットがあります。

加圧ポンプは、受水槽に貯水された水を加圧して各家庭の蛇口に給水するポンプです。小中規模のマンションなどに利用され、高置水槽の設置は不要となります。
増圧ポンプは、水道本管から引き込んだ水に圧力を加えて直接各家庭に給水するポンプです。受水槽や高置水槽の設置は不要です。

給湯設備

キッチンやお風呂などを使用する際にお湯を作るための設備です。
湯沸かし器や給湯専用ボイラー、循環ポンプなどがあります。

給水設備の耐用年数

給水管

​​給水管の種類によって異なりますが、ステンレス鋼管は約40年、高性能ポリエチレン管は約40年、樹脂管は30年程度、硬質塩化ビニルライニング鋼管は20〜25年程度、水道用亜鉛メッキ鋼管は15~20年程度です。

貯水槽

貯水槽の耐用年数は、15〜25年程度と言われています。長く使用すると、貯水槽から漏水する場合もあります。被害が大きい場合は取り替えが必要です。
減弁圧の交換目安は約10年程度になります。

給水ポンプ

使用頻度や設置の種類、条件などによって異なりますが、一般的に20年前後です。
また、部品の交換や突発的な修繕が必要になるケースもあります。

給湯設備

給湯器の耐用年数は、種類によって異なりますが、一般的に10〜15年程度です。

給水設備の点検について

特定建築物定期調査(法定点検)

給水設備は、建築基準法12条により、年1回の特定建築物定期調査(法定点検)が必要です。
主に5階建て以上・延べ面積1,000㎡の建物が対象となります。

点検内容は、受水槽や高架水槽、加圧給水配管の設置場所、飲料用配管および排水配管の取り付け状況、貫通部の処理の状況などがあります。

簡易専用水道の法定点検

容量が10㎥を超える貯水槽(簡易専用水道)は水道法34条により、年1回の貯水槽清掃と水質検査が義務付けられています。
また、清掃時には残留塩素濃度の検査、色濁度の検査も行います。

空気中のホコリや微生物が混入するため、必ず清掃が必要です。
清掃を怠ると、菌やサビなどが発生する可能性が高くなります。

水道法に基づく水質検査は、水質基準項目(51項目)です。
人の健康に関する項目と水道水が有すべき性状に関する項目があります。

水質検査を行ったあとは、報告書を作成し、提出しなければなりません。
法定検査を実施しなかった場合は、100万円以下の罰金が課せられます。

罰金は管理会社や施設責任者、オーナーにも課せられるので、注意が必要です。
10㎥以下の小規模の貯水槽は、水道法の規定は適用されません。
しかし、各自治体の条例によって清掃・点検・水質検査などを行う必要があります。

また、建築物衛生法に定める特定建築物および有効容量が10㎥を超える受水槽の飲料水の管理が義務付けられています。

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