新型コロナウイルスやウクライナ危機により、住宅設備・建材メーカーの値上げが相次ぎ、リフォーム業界に深刻な影響を及ぼしています。
また、世界的に木材が不足する「ウッドショック」で品薄状態も続いています。
この値上げや品薄はいつまで続くのでしょうか。今回は、住宅設備・建材メーカーの値上げについてご紹介します。
2020年の新型コロナウイルス感染拡大以降、アメリカでは住宅需要が一時期落ち込みましたが、ロックダウン解除後に住宅建築需要が増加し、自宅でリフォームを行う人々も多くなりました。
それに加え、山火事等で原料が不足し、世界的に木材価格の高騰が引き起こされました。
(参考:経済産業省「新型コロナがもたらす供給制約 ; ウッドショックの影響」)
2021年は、原油高による原材料や輸送費の高騰、コンテナ不足、ウッドショックなどが重なり、日本では、昨年末から大手の住宅設備・建材メーカーによる値上げが相次いでいます。
さらに2022年も大手メーカーによる値上げの発表が続いているのです。
例えば、大手建築材料・住宅設備機器のLIXILは、住宅用サッシ6〜10%程度、トイレ2〜33%程度、ユニットバスルーム4〜39%程度、キッチン2~11%程度などの価格改定を行なっています。
(参考LIXIL「住宅⽤建材・設備機器のメーカー希望⼩売価格の⼀部改定について」)
大手住宅設備機器メーカー・タカラスタンダード は。システムキッチン2〜4%程度、レンジフード各機種4〜9%程度、洗面化粧台3〜7%程度などの価格改定を行なっています。
(参考:タカラスタンダード「資材価格の高騰による商品価格改定について」)
大手汎用塗料の日本ペイントでは、2021年9月21日より、溶剤系塗料10〜15%、水性塗料、表面処理剤関係 8〜12%などの価格改定を実施しています。
(参考:日本ペイント「原材料価格高騰に伴う製品および運賃の価格改定について」)
2022年秋には、さらなる値上げラッシュとなる予定です。
衛生機器大手のTOTOは、2022年10月1日受注分より、希望小売価格改定の発表がありました。
ウォシュレット(一体形便器・シートタイプ)2〜13%程度、ユニットバス・システムバスルーム6〜20%、洗面化粧台4〜8%程度、システムキッチン2〜7%、水栓金具6〜12%程度などです。
(参考:TOTO「住宅設備機器商品の希望小売価格改定」)
大手住宅設備機器メーカーのクリナップは、商品価格改定の変更のお知らせを発表。
2022年9月5日納品分より、システムキッチン10%程度アップ、システムバスルーム10%程度アップとなっています。
(参考:クリナップ「商品価格改定の変更のお知らせ」)
大手ガラス繊維製造会社・旭ファイバーグラスは、グラスウール商品価格改定のお知らせを発表。
2022年10月1日出荷分より、グラスウール、副資材を25%程度アップとなっています。
(参考:旭ファイバーグラス「グラスウール商品価格改定のお知らせ」)
内装材商社大手のサンゲツは、取引価格改定に関するお知らせを発表。
2022年10月1日(土) 受注分より、壁装材・床材・椅⼦⽣地を7%〜12%程度アップとなっています。
(参考:サンゲツ「取引価格改定に関するお知らせ」)
軽量気泡コンクリート大手の旭化成建材は、2022年10月出荷分からALC製品を15%値上げとなっています。
厚物「へーベル」や薄物「へーベルライト」が対象。
アルミ建材大手の三協立山は、商品の価格改定に関するお知らせを発表。
2022年10月1日受注分より、ビル フロント商品10%程度、2022年11月1日受注分より住宅 商品全般3%~18%程度、エクステリア 商品全般8%~20%程度の価格改定を実施します。
ガラス大手のAGCは、国内建築用ガラス関連製品の価格改定を発表。
2020年10月1日納品分より、フロートガラスが約40%、型板ガラスおよび網入型板ガラス約35%、網入磨き板ガラス約30%、ミラー約20%、建築用加工ガラスの主要製品について25~30%引き上げる予定です。