過去には逮捕者も!私道トラブルを事例付きで解説

2022.10.05

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そもそも私道とは個人や団体などが所有・管理している道路を指します。
一定の手続きを行うことによって建築基準法上の道路とすることが可能です。
この手続きは、道路位置指定と言います。

公道と私道の違い

公道は、国や地方公共団体(都道府県、市区町村)などが所有・管理している道路を指します。国道、県道、市町村道などがあります。
公道は、基本的に誰でも自由に通行することが可能です。

一方、​​私道は個人または団体などが所有しているため、通行する際は原則、許可が必要となります。
公道は道路交通法が適用されるのに対し、私道は公道と接続している場合を除き、道路交通法は適用されません。

なお、​​不動産を購入した際は、重要事項説明書を確認すると「公道」か「私道」かを知ることができます。

私道の分類

私道は主に共有型と分筆型があります。
共有型は、真ん中にある道路を所有者全員で共有するケースです。

分筆型は、私道を分筆して単独所有しているケースです。
それぞれの所有権があるため、他人が所有する私道を通行する際は、原則、通行する権利や許可が必要となります。

共有型と分筆型を確認する方法は、法務局出張所で公図を取得します。

私道を通行する権利

位置指定道路

建築基準法42条1項により、特定行政庁が位置を指定した道路です。

みなし道路

建築基準法では、建物を建てる敷地が幅員4m以上の道路に2m以上接しなければなりません。
しかし、42条2項に例外を設け、幅が4m未満の道路であっても建築基準法上の道路とみなすと定められています。
「2項道路」とも呼ばれています。

公道に至るための土地の通行権(囲繞地通行権)

他人の土地に囲まれて公道に通じない土地(袋地)の所有者は、その袋地を囲んでいる土地(囲繞地)を通ることが認められています。(民法210条)
通行にあたっては、最も損害の少ない範囲で認められます。

公道に至るための土地の通行権(囲繞地通行権)は、法律で認められた権利であるため、登記は不要で、​​期間の制限もありません。

通行地役権

自分の土地の便益のために他人の土地を利用できる権利です。
自分の土地を「​​要役地」他人の土地を「承役地」と言います。

通行できる範囲は、当事者の契約で決定します。
契約により期間が定められる場合があります。
通行地役権を第三者に主張する場合は「登記」が必要です。

私道のトラブル事例

ガス・上下水道の掘削・埋設トラブル

ライフラインの確保の際は、他人の土地で私道の下を通さなければなりません。
そのため、掘削承諾を得てから工事を開始する必要があります。

しかし、私道の持ち主が許可を出さないケースがあるのです。
場合によっては、不当な金銭を要求するなど、解決が困難になることもあります。

私道に車を駐車する

公道より奥の土地に家が建てられているケースで、手間に私道所有者が車を勝手に停めており、奥の家まで通りにくいといった場合です。
私道を分割して所有する際に起こりやすいトラブルです。
道路交通法が適用されないため、警察は私道を主張する所有者を取り締まることができません。

植えられた植栽の影響で道路が分断

家の前に公道と公道を結ぶ私道があり、その道路上に植栽が置かれたため、通り抜けができなくなったケースです。
片方の公道には、反対側の公道から遠回りをしなければなりません。

迷惑行為で逮捕された事例

2017年には、大阪府堺市で私道の通行を巡るトラブルが発生、自宅前の自転車で通行していた男性を突き飛ばしたとして、男性(当時79)が傷害容疑で逮捕される事件が発生しています。
この道路は周辺住民が共同で所有しているものとされています。

しかし、この男性は​​度々トラブルを起こしていたということです。
このように​​私道の所有者がむやみに他人の通行を妨害することは「所有権の濫用」となる場合もあります。

(参考:弁護士ドットコムニュース「「私道だから通るな」自宅前で通行人を押し倒して逮捕…通行の阻止自体は問題なし?」

このような私道トラブルは、​​私道所有者と話し合うか、弁護士に相談するなどの対処が必要です。

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