首都圏の不動産流通市場動向と空き家活用について解説

2022.09.29

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東日本不動産流通機構が発表した2022年4~6月期の首都圏の不動産流通市場動向によると、​​中古戸建ての成約件数は前年同期比14.6%減の3489件となり、4期連続で前年同期を下回る結果となりました。

首都圏の不動産流通市場動向

中古戸建て

成約価格は前年同期比で 10.0%の上昇となり、8期連続で前年同期を上回りました。
一方、成約件数は、首都圏すべての地域が​​前年同期比で減少し、横浜・川崎市が 20%台と高い水準となっています。

成約価格はすべての地域が前年同期比で上昇し、千葉県は 10期連続、神奈川県他は 9期連続の上昇です。

中古マンション

中古マンションの成約件数は、前年同期比マイナス 10.1%の減少となりました。
44期連続で前年同期を下る結果となりました。

しかし、成約㎡単価は前年同期比プラス 13.7%上昇となり、8期連続で前年同期を上回りました。
成約価格は前年同期比で11.0%の上昇で、39期連続で前年同期を上回っています。

成約件数はすべての地域が前年同期比で減少しています。

しかし、2022年7月の首都圏中古マンション成約件数は3,104件と7ヵ月ぶりに前年同月を上回りました。
成約㎡単価はすべての地域が前年同期比で上昇です。

(参考:東日本不動産流通機構「4~6月期の首都圏の不動産流通市場動向」

(参考:東日本不動産流通機構「2022年7月の首都圏不動産流通市場動向」

東京都の空き家活用

東京都内では、約80万戸の空き家が存在します。
なかでも東京都大田区は、築古物件が多く、空家等の実態 2018年(平成30年)の統計調査において、大田区の空き家数は 48,450 戸、空き家率 11.3%となり、東京都全体の10.6%と比べ高い水準となっています。

(参考:総務省「2018年住宅・土地統計調査」

そうした中、首都圏では空き家を積極的に活用する動きが見られます。

東京都は、空き家の発生抑制・有効活用・適正管理に関する普及啓発の取組と、空き家所有者等及び空き家活用希望者からの相談に無料で応じるワンストップ相談業務を実施する「東京都空き家利活用等普及啓発・相談事業」の事業者を決定しています。

(参考:東京都「令和4年度東京都空き家利活用等普及啓発・相談事業の事業者を決定しました」

首都圏・空き家活用の事例

小田急不動産の空き家活用

小田急不動産は「小田急ありのまま賃貸〜空き家活用DIY賃貸〜」の開始を発表しました。
この事業は、小田急沿線の空き家を活用し、omusubi不動産がDIY可能な賃貸物件として貸し出すサブリース事業です。

クロスの張替えや設備の入れ替えなど、原状回復不要で小田急不動産およびomusubi不動産がオーナーから物件を借り上げます。
空き家の有効活用や人口流入促進、沿線価値の向上などを目指す事業となっています。

小田急不動産は、2016年から空き家活用事業「小田急『安心』サブリース」を展開しています。
自己資金ゼロでリノベーション、5年間の賃料保証、安心の賃貸経営サポートが主な特徴です。

世田谷区の空き家活用

「せたがや空き家活用ナビ」

世田谷区では、空き家活用株式会社と世田谷区との協定に基づき運営する空き家所有者と活用事業者をマッチングサービス「せたがや空き家活用ナビ」を展開しています。
「せたがや空き家活用ナビ」に登録する事業者は、厳しい審査をクリアした業者が登録されています。

空き家の所有者は、空き家専門アドバイザーに無料で相談することが可能です。
同サービスでは物件カルテを作成し、活用案や解決案を募集します。

空き家活用のメリット

継続的な収益につながる

空き家を賃貸として活用すると、安定して家賃収入を得られる可能性があります。
築古物件であっても、リフォーム・リノベーションにより、物件価値を高めることができれば入居者を獲得できるでしょう。

近隣トラブルの回避

空き家を放置すると、不法投棄やゴミの放置、悪臭、窃盗、放火など、さまざまトラブルが発生することも少なくありません。
苦情が多くなると、場合によっては訴訟問題に発展するケースもあります。
空き家を放置せず、積極的に活用することで、近隣トラブルの回避につながります。

倒壊リスクの回避

空き家が放置されたままでは、老朽化が進み、倒壊のリスクも生じます。
空き家が倒壊し、被害が発生すると、民法717条による「工作物責任」を負わなければなりません。
しかし、空き家の活用により、倒壊リスクの回避も期待できます。

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