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いったいなぜ?!コロナ禍で大手の不動産事業が増益している理由について解説

新型コロナウイルス感染拡大で日本の社会経済情勢に大きく影響を及ぼしています。
その一方で、リモートワークなどの在宅勤務が増えている中、不動産業界はどのように影響を受けているのでしょうか。

そこで今回は、コロナ禍による不動産業界の影響について、不動産大手の決算、​​都心のオフィスビル賃料下落などについて解説します。

コロナ禍による不動産業界の影響について

東京商工リサーチ(TSR)が実施した「コロナ禍における不動産業のアンケート」(2021年4月)によると、コロナの影響を受けたのは220社中162社(73.6%)となっています。

コロナの影響を受けた不動産業のうち、2020年5月の緊急事態宣言下では前年同月と比べて減収となったのは89.2%で約9割に達しています。
外出自粛の影響を受け、これまでの営業活動の縮小や契約のキャンセルなどが業績悪化の要因とみられています。

(参考:東京商工リサーチ(TSR)「「コロナ禍における不動産業のアンケート」(2021年4月)

不動産大手の決算

不動産大手3社が5月に2021年3月期決算を発表しました。
三菱地所の2021年3月期決算(純利益)は、前期比8.6%減の1356億円、​​三井不動産は前期比29.6%減の1295億円となりました。

​​住友不動産は、前期比0.3%増の1413億円と過去最高益を更新しました。中国企業との合弁解消や株式売却の影響があるとみられています。

続いて、​​不動産大手5社の2021年4~6月期連結決算を見ていきましょう。
野村不動産ホールディングスは、186億円と4〜6期では過去最高となりました。

東急不動産ホールディングスは、139億円の赤字から1億円の黒字に転換しました。
三菱地所や三井不動産は、純利益は共に増加しました。コロナ禍で前期に落ち込み傾向だった商業施設などの収益が改善したとみられています。
三菱地所は、営業収益、営業利益、経常利益、純利益が4〜6月期としていずれも過去最高となっています。

一方、​​住友不動産は、4~6月期の純利益は、前年同期比25%減の491億円でした。
いずれにしても、商業施設の収益改善に加え、主力のオフィスビル事業は各社堅調で、不動産売却益などで明暗が分かれています。

(参考:日本経済新聞「三菱地所と三井不動産の4~6月、最終増益 物件売却増」

(参考:時事メディカル「〔決算〕三菱地所、4~6月期は増収増益=過去最高に」

都心のオフィスビル賃料下落について

前述の通り、オフィスビル事業は各社堅調となっています。
しかし、都心のビルでは、新型コロナウイルス感染拡大の長期化で賃料の下落が目立っています。

三鬼商事の調査によると、7月の都心のオフィス賃料は12カ月連続で下落しています。
2021年から​​空室率が5%台となっていましたが、7月、8月には6%台に上っています。

(参考:三鬼商事「東京ビジネス地区/2021年07月時点」

​​約7年近く上がり続けてきた都心ビルの賃料下落は、どのような理由からなのでしょうか。
都心のオフィス賃料相場を見ると、2021年1月時点で渋谷・恵比寿エリアが最も下落しています。

これはコロナ禍でIT企業を中心とする、以前より面積の小さいオフィスへ移転する動きが顕著となっているためです。
多くの企業でテレワークが導入され、都心のオフィスビルでなくても郊外のサテライトオフィスの需要が増加していることも考えられます。

今後も​コワーキングスペースやサテライトオフィス​の利用などが活発化する動きが予想されます。

まとめ

ここでは、コロナ禍による不動産業界の影響や不動産大手の決算、​​都心のオフィスビル賃料下落などについて解説しました。
アンケート調査では、ほとんどの​​不動産会社がコロナの影響を受けている結果となっていますが、不動産大手企業では業績が好調となっています。

​​都心のオフィスビルは、賃料の下落が続いてますが、サテライトオフィス​の需要は今後も需要が高まるでしょう。

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