賃貸併用住宅とは

2021.09.21

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賃貸物件の中にオーナーの自宅も構える方法が賃貸併用住宅です。
初めから賃貸併用住宅として作ることもありますし、自分が使っている住宅の一部を貸す方法もあります。
賃貸住宅の一部をあとから自宅にするなど、いろいろな方法がとられてきました。

賃貸併用住宅の設計

賃貸併用住宅には、いくつかのパターンがあります。
一軒家を改造して作る場合には、上下階に分けるか、左右に配置するかになるでしょう。

マンションの場合には、どこかのフロアや1室を自宅にする方法がとられます。
上下に分ける場合には、1階を自宅にして、賃料設定が高い2階以上を賃貸にする方法が一般的に採用されています。

逆に自宅を2階にすると、住人の足音などが気にならなくなるのがメリットです。
2階建てなら屋根裏を収納スペースとして使える可能性も出てきます。

左右に分ける方法は、単純に縦割りです。
1階と2階をつなげるメゾネットタイプが一般的ですが、賃貸部分は上下を別々にする方法もあります。
これも元の建物の形状に影響を受けるため、条件によっては大規模な改築の必要があります。

マンションなどの中高層建築の場合には、もっとバリエーションが考えられます。
中には商業用の店舗も組み合わせたりもできるからです。
環境に合わせることで、柔軟な形を作れるのもポイントになるでしょう。

賃貸併用住宅のメリット

ひとつの建物を有効に使える方法ですが、メリットはそれだけではありません。
自宅を確保しながら、不動産投資として家賃収入が得られます。

この収入を住宅ローンの返済に充てられるのです。
自分の住宅ローンの返済にもつながり、負担を軽減できることから老後でも少なく抑えられます。

融資も住宅ローンが使える可能性があるのもポイントです。
不動産投資で融資を受けるのは、審査も厳しく簡単ではありません。

金利も住宅ローンより高く設定され、どうしても苦しい部分が出てきます。
条件によっては借りられないケースも少なくありません。

長期の融資にもつなげられるため、圧倒的に有利な条件で不動産投資ができるのです。
生活の基盤も作れますし、収入源にもつながるため人気が出てきました。

注意点として住宅ローンを利用するなら、自宅の床面積が建物全体の2分の1以下ではなければいけません。
さらに、住宅部分の床面積が40平米以上となると、住宅ローン控除も適用されます。
ただし、所得制限がかけられる場合もあるため注意と確認が必要です。

賃貸併用住宅のデメリット

賃貸併用住宅は自宅だけではありません。
賃貸部分を作らなければいけない以上、建築費は確実に増加します。

不動産投資を目的として物件を建てるなら、逆に建築費が少なく感じる可能性もありますが、少なくても自宅部分を作ることで収入が減少するのを見逃してはいけません。
つまり、収益性が下がり、住宅ローンの負担は必ず増加するのです。
家計が圧迫される可能性も高く、綿密な計算のもとで行わなければ、不動産投資として失敗する可能性が高くなります。

同じ建物に入居者がいるため、騒音などの問題も出てきます。
自宅だけの環境とは違うからです。

他の人が同じ建物に住んでいる状況は、思っている以上に違いが出てきます。
クレームが直接届けられるケースもありますし、トラブルに巻き込まれることも少なくありません。

生活に関わる音が気になったり、隣室や上階からの騒音で生活しにくくなる可能性もあります。
逆に大家が住んでいることで、治安の悪化を防ぐ効果も期待できるため、全てがデメリットというわけではありません。

ただし、どうしても大家として我慢しなければいけない部分が出てきます。

賃貸併用住宅での注意点

賃貸併用住宅では、設計が重要なポイントになります。
新築で建てる際には計画的な設計が必要で、間違えると快適に暮らせなくなります。

入居者からすると大家が見張っていると感じる部分が出てきます。
これは避けられない部分ですが、プライバシーが守られるような動線管理をしなければいけません。

騒音トラブルにならない設定も必要で、入居者と間接的にも距離が取れる環境が望ましいでしょう。
快適性にも影響を与えるため、入居率の維持にも重要ポイントです。
想定できるトラブルは回避するのが基本となる以上、当初から理解しておかなければいけません。

視線の管理も重要です。
動線には注意を払っても、視線が通ってしまえばトラブルになる可能性が出てきます。

大家として自分から見たときの視線にはあまり気が付きません。
しかし、入居者から見ると大家の視線が気になる可能性は十分にあるのです。
立場の違いからくる認識の差であり、入居者の居住スペースから判断してみる必要があるでしょう。

管理会社を使わずに、自主管理するケースも増えます。
自分が目の前で見ているため、必要ないと考えてのパターンです。

自宅が含まれるため、戸数が減るのも理由となるでしょう。
しかし、自主管理はかなり負担がかかります。 緊急の問い合わせなどの対応も簡単ではありません。
管理業務が滞れば入居率にも影響を与えるため、この負担が増大すると不動産投資としてうまくいかなくなるのです。

仮に不動産投資としてうまくいかなくなった場合、資産として建物を売却できるのはメリットでしょう。
土地を含め資産価値がゼロになることはないため、セーフティな投資となるからです。

ところが不動産投資物件と自宅がセットになるので、簡単に売却ができません。
自分の自宅も移転させなければいけないからです。

ただでさえ不動産は流動性が低く現金にしにくい部分があるのにも関わらず、余計な条件が増えてしまいます。
購入する側からの観点として、自宅部分があるからこそ収益性が下がるところに注目するでしょう。
賃貸の対象となる戸数が減るからです。
収益性の物件として敬遠される傾向が高いことは理解しておく必要があります。

賃貸併用住宅を成功させるためには

収益性を理解することが大切で、自宅も含めて返済が楽かどうか程度で判断してはいけません。
不動産投資として収益性が下がれば、ローンの返済で苦しみます。

ミドルリスク・ミドルリターンが不動産投資のメリットです。
定期的に家賃収入を得られるのがメリットであり収益源である以上、収益性が下がればそもそも不動産投資になりません。

収益性が高い物件であれば、流動性の低い不動産でも売りやすくなります。
その分だけリスク回避につながるのも忘れてはいけないでしょう。

初期投資はできるだけ少なくしながら、その地域のニーズを満たす形を作り出すのが賃貸併用住宅の大切なポイントです。
間取りや防音性などに関しても、周辺の物件と差別化できるかどうかも検討する必要があります。
高い競争力を持たせられれば、それだけ自分たちの生活も支えてくれるのです。

個数が少ない場合でも、積極的な管理が欠かせません。
専業で手をかけられないのであれば、戸数が少なくても管理会社を使う方法が基本です。

管理会社は家賃の振込完了するだけではありません。
トラブル対応などをも行ってくれる場合があります。
多面的な対応をしてくれるため、どの程度サポートしてくれるかまで判断して選ぶと良いでしょう。

賃貸併用住宅は、経営としても有効な方法です。
ローンの負担を軽減しながら自宅のスペースも確保できるメリットを生かしながら、収益性を確保できるバランスが欠かせません。

利回りの部分も理解しながら、うまく活用できるよう調節していくためには、専門家の判断も必要になります。
あとから失敗したと思っても、自宅が絡むからこそ取り返せない部分もあるのを理解して選択することが大切です。

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