将来を見据えてどちらを取る?個人年金保険vs不動産投資

2019.08.20

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会社勤めをしていると「〇〇さんは今月めでたく定年退職されます」などという言葉を聞くことが時々あります。言うまでも無く慰労の言葉なのですが、最近の世の中の状況を見ると決して「めでたく」は行かない様にも思えます。「悠々自適な定年後の生活」が送れるとは限らなくなって来ているからです。

その大きな理由の1つが年金の問題です。今は年金財政の状況が厳しくなっているので、多くの人が老後の収入を期待するのが難しくなって来ているのです。 ところで、老後の経済的な自衛策として個人年金保険が注目されています。しかし、その一方で不動産投資も老後の年金代わりの活用も語られてもいます。経済的なメリットではどちらに軍配が上がるのでしょうか? そこで、ここでは個人年金保険のメリットやデメリットを取り上げながら、不動産投資と比較するとどうなるかについて紹介したいと思います。

個人年金保険ってなあに?

個人年金保険とは払い込み期間に保険料を支払って老後に年金が受け取れる保険で、カテゴリーとしては貯蓄型の保険となります。年金の受け取り時期は最初の段階で決められますが、仮に受取人が亡くなった場合は、遺族に支払われることになります。 また、銀行の預金と大きく違う点は利率です。定期預金は預金の中でも高金利ですが、それでも1%に満たない金利です。しかし、条件にもよりますが個人年金保険の場合は3%とも4%にもなります。個人年金保険は銀行の定期預金よりも利息の点でメリットが大きいのです。
尚、個人年金保険は受け取れる年金によって種類が異なり、確定年金・終身年金・有期年金の3種類となります。それぞれに特徴があり、被保険者のニーズに合わせて選択します。

確定年金・終身年金・有期年金とは?

それでは、確定年金・終身年金・有期年金とはどの様に違うのでしょうか?

確定年金

確定年金の特徴は、一定の期間年金を受け取ることが出来る点です。また、被保険者が仮に死亡していても遺族に支払われます。 尚、確定年金は個人年金保険の中でも一番ポピュラーな保険でもあります。

終身年金

被保険者が死亡するまで受け取ることが出来る年金です。そのため、長生きするとコストパフォーマンスが良くなります。 ただし、仮に被保険者が払い込み期間に死亡した場合は支払いも終了するため、支払った額に対して元本割れをするケースも出て来ます。

有期年金

有期年金は最初に決めた期間年金が支払われる物ですが、確定年金とは違って「生きている限り」されている点です。 そのため仮に早い段階で死亡した場合、元本割れの可能性も出て来ます。

個人年金のメリット・デメリット

次に個人年金のメリットとデメリットについて考えてみましょう。

メリット

まずはメリットです。

貯金が苦手な人でも貯められる

貯金は一見すると簡単に思えるかも知れませんが、意外に苦手な人も多いです。多くの人が「ついつい…」と言いながら財布のヒモを緩めてしまうことも多いでしょう。 しかし、個人年金の場合は半ば強制的に貯めることが出来て、しかも解約が簡単ではありません。そのため貯金が苦手であっても貯金が貯まって行くのです。

節税となる

保険は税金の控除対象となりますが、個人年金保険も一般の保険料とは別に控除対象になります。 所得税と住民税の場合は累進課税となっているので、控除が増えると税率も下がり、税額も小さくなるのです。

利率が良い場合が多い

先にも述べた様に、個人年金保険のメリットは通常の預金に比べて利率が良いです。今の銀行預金は定期預金であっても利率は非常に低く、その点で個人年金保険が有利と言えます。

誰でも入ることが出来る

年金の種類などにもよりますが、個人年金保険の多くが年齢さえ当てはまれば誰でも契約することが可能となります。 生命保険には加入者の健康状態のチェックと審査が必要な場合が多いのですが、個人年金保険の場合はその様な確認が必要無い物も多いです。

デメリット

次にデメリットを挙げてみます。

中途解約での元本割れリスク

個人年金保険は満期の段階では大きな額が支払われますが、中途解約をすると元本割れのリスクも出て来ます。特に契約してから時間が経たない内に解約すると支払い額が小さくなり、中には受け取り額が支払った額の半分に満たなくなるケースもあります。

インフレ時に不利

個人年金保険は長い期間掛けますが、その間にインフレなどが発生すると貨幣の価値が変わってしまい、将来受け取るお金の価値が変わる可能性も出て来るのです。

保険会社の倒産リスク

個人年金保険を扱っている企業は大きな会社が多く、安心して運用を任せられると言えるでしょう。しかし、いくら大きくても倒産のリスクを無くすことは出来ません。 ただ、保険会社が倒産すると1円も受け取ることが出来ない様にも思われますが、今は生命保険契約者保護機構という保険に保険会社も加入しているので、支払いがゼロになることはありません。

不動産投資とどっちがおすすめ?

ここで、個人年金保険と不動産投資を比較してみたいと思います。 不動産投資のメリットは家賃収入や税金対策の他にも、年金代わりになる点もありますが、双方の比較の実際のところはどうなのでしょうか?

一見すると両方とも同じ様に見える

個人年金保険にしても不動産投資にしても、気になるところは利回りがどちらが高いかです。 利回りで考えると同じ様にも見えますが、個人年金保険の場合は景気が、不動産投資の場合は物件の状況などを考える必要があるために単純な比較は難しいです。

また、双方の運用の性格はずいぶん違って来ます。個人年金保険は金融商品であって不動産投資は経営だからです。

運用のノウハウなど

運用のノウハウに関しては、不動産投資が多くの情報収集や勉強が必要なのに対して、個人年金保険は不動産投資ほどの労力は少ないと言えます。 確かに個人年金保険も金融商品であるため様々な情報収集も必要にはなりますが、賃貸不動産の経営ノウハウ程には高レベルにはならないでしょう。 その点、不動産投資は物件の選定、金融機関との折衝、物件管理、入居者管理、税金対策など、ハードルがいくつも出て来ます。

例えば20年後を見据えると…

それでは、実際に「老後になった時期」について考えてみましょう。 まず個人年金保険ですが、元本割れなどのリスクはあるものの、基本的には契約時の支払いがされます。

その一方で、不動産投資の場合は20年経つと銀行融資の支払いも終わりになります。そうすると無借金の不動産が手元に残ります。そしてローンの支払いが無くなるためキャッシュフローの状況がドンと良くなります。

次世代も見据えてみる

個人年金保険は有期、あるいは終身になりますが、次世代への相続財産として残るのは少数派と言えるでしょう。 しかし不動産の場合は違います。確かに不動産にも法定耐用年数がありますが、多くの場合は物件はそれよりも長く使えます。また、リノベーションなどにより、物件の価値の底上げも可能です。そして、相続税の点でも不動産は評価額が下がるため相続税を抑える効果があります。

この様に、次世代を見据えると不動産投資の方が圧倒的にメリットが出て来るのです。

事業の拡張性に関してはどうか?

不動産投資は事業が上手く行けば、物件を買い増すことが可能のため収益を更に増やすことも出来ます。 個人年金保険も契約件数を増やすことも出来るのですが、不動産投資の様に買い増すことは難しいです。

まとめ

不動産の入口 年金個人年金保険は貯蓄性の高い保険として将来を見越すと非常に有用です。しかし、将来の備えは他にもあり、不動産投資も立派な老後の収入となります。 様々なメリットとリスクもあるため何が良いかは一概には言えませんが、将来のことなので長い目で見ることが重要です。将来に渡って有望な物を選びましょう。

 

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