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商業ビル投資はリスク・リターンとも高めの中級〜上級者向けの投資先

不動産投資というと賃貸住宅(アパートや区分投資も含め)を想像する方が多いです。
しかし実際には街に溢れるお店やオフィスなどの商業ビルについても投資することが可能です。住宅とは少しリスクの高さや留意点が異なりますが、事業用不動産もまた不動産投資先として魅力的です。今回は商業ビルの一棟投資について紹介します。

商業ビル(一棟)投資の特徴やメリット・デメリット

商業用ビル投資とは、その名の通りお店やオフィスなどが入居する「商業が行われているビル」を購入し、テナント賃料収入により収益を得る投資手法をいいます。住宅と比較するとより都市部に集中する傾向にはありますが、地方の低層のお店などが入居する物件への投資もこのカテゴリに含まれます。一般的には都市部にある、さまざまな付帯設備が必須であることから、賃料は住宅より高めです。

メリット

賃料が高いことも含め、下記のようなメリットがあります。

  1. 賃料が高め・利回りも高い
  2. 保証金(住居の敷金に当たる)が高めで、実質的にこの部分も運用可能
  3. 付帯コスト率が低い

まず一つ目の賃料・利回りは市場の傾向として現れています。都市部の地下が高いところにある傾向にあることや、住宅と比較すると賃料が変動しやすい(=リスクは高い)ことによるものです。これをメリットと見るか、リスクと見るかはそれぞれのリスク許容度によります。
また、保証金ですが、住宅ですと家賃の1―2ヶ月程度の敷金を取ることが一般的ですが、商業用物件で同様の性質となる保証金は3ヶ月程度が平均です。そもそもベースの賃料が高いので、保証金はかなり高くなります。相応のまとまった資金になるので、この部分もある程度運用に回すことができます。

最後に付帯コストの低さですが、これは「原状回復費用」が住居用より賃料や物件規模対比で見たときに低いことが背景にあります。住宅ですと借主の過失がなければ、電球などの消耗品を除けば、原状回復費用はほぼオーナーが負担します。従って入居者が変わるタイミングで相応のランニングコストがかかってしまうのが一般的です。
一方で、商業ビルの場合は借主が店内をある程度自由にアレンジする代わりに、出て行くときはもとの状態に戻しておく義務が発生します。従って原状回復費用のほとんどは実質的に借主が負担してくれるので、オーナーのランニングコストは定率に抑制することができるのです。

デメリット

さて、このようにメリットが複数ある商業ビル投資ですが、もちろんデメリットもあります。

  1. 賃料の変動が激しい
  2. 空室リスクも高め
  3. 入居者を得るのにはノウハウが必要

まず、1、2ですが、商業ビルの場合は住居用と異なり、「儲からない」「経営を継続できない」となるとすぐに出て行ってしまい、空室になりやすい傾向にあります。都市部のビルで運用すればある程度はリスクを低減できますが、それでも景気などの要因により空室になってしまうリスクは高いと言えます。
また、これに関連して、家賃を柔軟に変えて行く必要があります。借り手もビジネス目的で借りるため、賃料に対する感応度は高く、空室になった場合は躊躇わずに賃料を下げていかないと、いつまでも空室という事態にもなりかねません。

次に、競合が多いため、入居者を得るには様々な工夫が必要です。どのようなビジネスを行うかによって物件に求める設備や特徴は異なってきます。逆に言うと「物件の構造や特徴・立地などにより、入居しやすい業態がある程度限定される」ことになります。従って、商業ビル投資をする上では「その商業ビルが立地している地域で活発なビジネスに合致しているか」を感じ取り、「入居者を集めやすいビル」に投資する必要があります。
また、住居用と比較すると、他のビル所有者も不動産投資に慣れていたり、あるいはそもそも企業でのビジネスとして行なっている例が多いため、それぞれが工夫をして入居者を募り、また獲得しています。これらの中に混ざって安定的に入居者を得るのは簡単ではありません。

このように、利回りは高め、ランニングコストも規模に比しては少なめ、というメリットがある一方、リスクや難易度も住宅投資と比較すると高め、というのが商業ビル投資の特徴となります。

物件選びのポイント

先に説明しました通り、商業ビル投資は住宅投資と比較するとリスクが高めとなりますので、「ニーズのある物件をしっかりと選んでいく」ことが非常に重要になります。ここで商業ビル投資を行う上での物件選びのポイントをまとめました。

商業ビル投資は住宅投資と比べると周囲の影響を受ける度合いが高いため、共通した「こうしたポイントを満たせばおすすめ」というのはありません。その待ちの雰囲気や強みとなるビジネス、街の構造や特徴など、多数の変数に作用されて「その物件が儲かるかどうか」が決まってきます。住宅と比べると難易度が高い理由はここにあります。
さて、そうは言っても商業ビルを購入し投資する上で「基準とすべきポイント」についていくつかまとめました。下記のようなところに気をつけて投資物件を選びましょう。

  • 可能な限り駅に近い・できればターミナル駅か始発駅に近い
  • 周囲のビルと比較して浮いていない一方で想定される入店業種の「強すぎる競合」が近くにない
  • 銀行が近い。できれば都市銀行が近い
  • 築年数が浅い
  • できればその都市でニーズの強い産業が入居できる

こういったポイントに着目することが重要です。駅は単に近いだけでは不充分で、利用者数の多い始発駅やターミナル駅など、「人を集める」駅を選んでいくことが肝要です。2番は個々の感覚によるところもあるので難しいのですが、極端にいうと歓楽街にあるオフィスビルのような「浮いた」ところは敬遠されがちなので避けましょう。
一方、飲食店を入居させるようなビルなのに、目の前に大手チェーンのファミレスがある、といったように、「強すぎる競合」が目の前にあるような物件も避けることが望ましいです。

また、銀行はビジネスを行う上で必須の施設です。近くにあるほうがテナントは入居しやすいと言えます。駅だけでなく銀行の立地も意識するのがポイントです。

商業ビル(一棟)投資が向いている人

最後に、これまでの商業ビル投資の特徴を踏まえ、商業ビル投資が向いているタイプの人を紹介します。

このような特性や嗜好を持つ方は、商業ビル投資が向いています。

  • まとまった資金がある方(投資資金1億円程度〜)
  • ある程度リスク選好的であること
  • 高い収益を確保したい人
  • 本業が経営者である人

最初の3点はこれまでの特徴の説明からある程度想像ができることかと思います。最後の「経営者である」ことが向いている理由だけ補足します。自身がビジネスを営んでいると、「どのような物件でビジネスをするのが良いのか」イメージがつきやすいため、その感覚の活かして商業ビルを選ぶことで、収益物件を効率よく選択することができるのです。

まとめ

今回はリスク・リターン共に高めの商業ビル投資について説明しました。商業ビル投資の物件選びは少し住居用より難しく、やや中級者向けの投資手法といえます。
物件価格も高い一方、適切に物件を選ぶことでより大きな収益を実現することができますので、物件選びに自信がある不動産投資家は、チャレンジしてみるのも一案です。

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