不動産投資を考える場合、アパートにするかマンションにするかで迷うことも多いと思います。管理や利回り、あるいは取得のしやすさでアパートとマンションでは違ってきます。
マンションの場合は区分での投資はありますが、アパートでは一棟での投資になるので一棟全部を買う必要があります。
そこで疑問になるのが「アパートとマンションの違い」とは明確な線引きがあるのでしょうか?どんな物件がマンションで、どんな物件がアパートなのか。
そこで今回はマンションとアパートの違いを解説したいと思います★
そもそも「アパートとマンションの違いは?」と聞かれて、明確に答えられない方も多いかと思います。違いはどこにあるのでしょうか?
結論から言うと、アパートとマンションの明確な定義の違いはありません。建築物のカテゴリーからしても、アパートとマンションの区分は無く、低層階と高層階などと少々はっきりとしない言い方がされているのです。
ただ、不動産広告を見てみると「アパート」と「マンション」が分かれているのは確かです。また物件の名称としても「マンション」という表現が付いて来ます。
しかし、これらの表現の違いは不動産業者や建築会社などによって区分されている場合が多く、マンションになるための条件などは、本当はありません。
ただし、ひとつの区分の目安になるのに「建物の構造」が挙げられます。
アパートやマンションなどの集合住宅の構造としては、「木造」、「軽量鉄骨造」「重量鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」「鉄骨鉄筋コンクリート造」がありますが、一般的には木造と軽量鉄骨造をアパートと呼び、重量鉄骨や鉄筋コンクリート造、そして鉄骨鉄筋コンクリート造がマンションと呼ばれていることが多いです。
そして、これらの構造によって建物の階数が決まります。木造と軽量鉄骨造が低層階になるのに対し、重量鉄骨や鉄筋コンクリート造、そして鉄骨鉄筋コンクリートは高い建物まで造ることが可能となるのです。
それでは、一般的に言われるアパートには、どんな特徴があるのでしょうか?
アパートは一般的に木造や軽量鉄骨造となり、規模としてはそれほど大きくはありません。
アパートは確かに4戸くらいの物から15戸くらい入っている物まで様々ではありますが、共同住宅の中では小さい部類に入ります。
また、アパートは一般的に2階から3階建てとなっています。そのため、敷地の面積にもよりますが、戸数をあまり多くすることはありません。
尚、アパートは建築の規模としては大きな物では無いため、建築コストが抑えられるメリットがあります。投資の面から考えると、初期投資が小さいことは利回りを上げる上で有利です。
アパートの特徴は、比較的家賃のレベルが低くなってしまう点があると言えます。
家賃は基本的に物件の立地条件や築年数によって決まりますが、同じ条件でアパートとマンションを比べるならば、アパートの方が安い場合が多いです。
また、家賃は築年数を経ると共に下がって行きますが、アパートはマンションよりも早く下がる場合が多いです。
これは木造や軽量鉄骨の構造が、鉄筋コンクリートの構造物よりも耐用年数が短いことなどから来る差と言うことが出来ます。
次にマンションの特徴を挙げてみましょう。
マンションの規模は、低層の物から高層の物まで非常にバリエーションに富みます。また、グレードにおいても一般の物から高級の物まで様々です。
また構造としてもアパートよりも大規模となります。アパートが2階から3階くらいなのが一般的なのに対して、マンションの場合は5階建てを超えるのが普通で、中には10階を超える様な大規模な物もあります。
マンションの場合は基本的にアパートよりも家賃が高いです。
これは建築費の違いから来る家賃の差もありますが、生活の快適性の違いが起因する差もあります。
例えば、マンションの鉄筋コンクリート構造は耐震性の他にも遮音性などのレベルがアパートと違うため、静かな生活空間を作ることが出来ます。
他にも、高層階ならではの生活の質があります。例えば、マンションの上の階のベランダからの景色は、アパートでの生活では味わえない格別さがありますよね。
マンションはアパートと違って大規模建築物になるため、設置してある設備も大掛かりになります。
例えば、エレベーターなどはマンションならではの設備と言うことが出来ます。また、防火設備の規模などもマンションの場合はレベルが違って来ます。
そのため、それらの設備の定期点検の必要性がアパートよりも多くなり、メンテナンス費用の面でも大きくなってしまいます。
次に、投資の面からの違いについて述べたいと思います。
アパートとマンションでは投資のスタイルが違います。
アパートは基本的に一棟での所有となるのに対して、マンションの場合は区分所有と一棟所有に分かれます。
区分マンションというとハードルの低い不動産投資と思えますが、マンションは区分でも億の値段が付く物もありますので、決して侮れる不動産投資ではありません。
不動産投資を順調に進めるには上質な不動産管理が欠かせません。
ところで、アパートとマンションでは不動産管理がずいぶんと違います。例えば、共用スペースの規模や設備がアパートとマンションでは違います。
また、アパートは外部からの管理も多くありますが、マンションでは管理人を常駐させているケースが多いです。
建築物には法定耐用年数が決まっていますが、木造や軽量鉄骨がメインのアパートと鉄筋コンクリート構造となるマンションでは大きく違います。アパートは短くマンションは長いのです。
このため、アパートはマンションに比べて早く価値が消失してしまいます。そのため、不動産投資ローンを組む場合も、マンションの方が長期間の融資を受けることが出来るため、キャッシュフローの点で違いが発生して来ます。
アパートとマンションでは建物の規模も違うため、メンテナンスの費用がかなり違って来ます。
例えば外壁のメンテナンスを考える場合、アパートとマンションでは大きさが違うために外壁の面積も変わって来て、塗装工事の費用にも関わって来ます。
また、マンションはアパートでは見られない様な大きな駐車場を備えている場合もあり、メンテナンスの費用が大きく違って来ます。
この様に、マンションはアパートに無い独自とも言える設備もありますので、メンテナンスの費用が膨らんでしまうのです。
アパートとマンションでは入居者の絶対数が違って来ますので、入居者管理の難易度も違います。
入居者管理の仕事は不動産管理会社に委託が出来ますが、入居者の審査はオーナーの仕事になります。そして、マンションの方が大人数となるために、入居者のトラブルの発生確率が増えて来る可能性も出て来ます。
アパートとマンションは明確な区分はありませんが、建物としては大きく違い、管理や投資のスタイルが違って来ます。不動産投資で高レベルの利回りを獲得するためには、それぞれの特性を十分に理解することをお勧めいたします♪
実はアパートとマンションの違いって明確には決められていなかったんだね★知らなかったです~!